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適当なコンビニに停めて少し時間をやり過ごした後、
一応後を追って来ている車が無いか確認してから漸く一息を吐く。
………疲れた。

「耀司くん………」
「ん?」
「ごめんね、何か巻き込んだみたいになって………」

泣きそうな顔と声で、康介はそう言った。
馬鹿だな、コイツ。
本当に馬鹿。
多分、巻き込んだのは俺の方だ。
俺が変なことを考えついたせいで、コイツに惚れたせいで、秋元を暴走させてしまった。

「お前のせいじゃないだろ。ストーカー被害者なんだし。」

けれど俺はその一言を呑み込んだ。
被害者なのは、ウソじゃない。
でも俺は知っていたし、弄ぼうとして康介を危険な目に遭わせたのも俺だ。
その事実を告げないことは、明らかにウソになるんだろう。
それでも。

「俺が勝手に巻き込まれただけだ。」

それでも俺はウソを吐く。
康介の恋人で居続ける権利が欲しいから。
康介に、愛して欲しいから。



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